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研究成果バックナンバー

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星間分子雲中を通過する超新星衝撃波の"速度計測"に成功 (2013.8.9)

慶應義塾大学らの研究チームは、わし座にある超新星残骸W44の衝撃波の膨張速度を精密に計測することに成功しました。その速度は毎秒12.9kmに及び、超新星爆発で星間物質に投入されたエネルギーは、太陽が1秒間に放出するエネルギーの10億倍のさらに1億倍という莫大なものであることがわかりました。さらに、秒速100kmを超える極めて大きな速度を持つ分子ガスも発見されましたが、その起源はまだわかっていません。
超新星爆発は周囲の星間物質にさまざまな影響を与え、星の誕生を促したり逆に星の材料を吹き飛ばしてしまったりすると考えられています。今回の研究では、その影響の一端が明らかになりました。今後のより詳しい観測で、超高速成分の起源を解明したいと研究チームは考えています。
詳しくは 国立天文台の研究成果ページgoをご覧ください。


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超伝導サブミリ波カメラ、ファーストライトに成功! (2013.3.11)

2012年6月、超伝導遷移端センサー技術 (TES) を用いた新型ミリ波サブミリ波カメラをASTE望遠鏡に搭載し、ファーストライトを受信することに成功しました。左の画像は、月の 270 GHz (左) および 350 GHz (中央) の「電波写真」です。この2つの画像の強度から月面の色温度を測定すると、太陽光が当たっている部分で温度が高いことがわかります (右)。現在開発チームではさらなる高感度化に着手しており、2013年後半の再搭載と科学観測の開始を目指しています。


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天の川銀河の中心部で「ぶたのしっぽ」分子雲を発見(2012.9.4)

慶應義塾大学の松村真司氏、岡朋治准教授らの研究チームは、国立天文台野辺山宇宙電波観測所の45メートル電波望遠鏡を用いた観測によって、特異ならせん状構造を有する分子雲を発見しました。研究チームは、分子雲の形態から「ぶたのしっぽ(pigtail)」分子雲と名付けました。 「ぶたのしっぽ」分子雲は、太陽系から約3万光年の距離にある天の川銀河の中心部に位置しています。天の川銀河の中心部においては、巨大分子雲は銀河中心を周回する二つの軌道群に沿って運動しています。「ぶたのしっぽ」分子雲の根元は、この二つの巨大分子雲の軌道が交差する位置にあたります。研究チームは、この領域で観測された複数の分子スペクトル線を詳細に解析し、異なる軌道にある二つの巨大分子雲がまさに「ぶたのしっぽ」分子雲の根元で衝突していることを明らかにしました。これらのことから、「ぶたのしっぽ」分子雲のらせん状構造は、二つの異なる軌道にある分子雲がこすれるように衝突し、そこでねじられた磁力線の束に伴う構造であると考えられます。
(補足)ガスのらせん形状は、ねじれた磁力線が原因と考えられています。太陽コロナ(太陽の上層大気を覆う、温度およそ100万度の非常に高温なプラズマガス)や銀河中心にある超巨大ブラックホールと関連したジェット等の磁力が関わる天体現象で時折見られる構造です。
詳細な解説はこちらgoをご覧ください。


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「隣」の銀河の星の材料、全貌の把握に成功(2011.12.22)

国立天文台の小麥真也助教と上越教育大学の濤崎智佳准教授を中心とする研究グループは、我々の住む天の川銀河に最も近い銀河の一つであるさんかく座銀河(M33、距離270万光年)において、星の”ゆりかご”となる物質の、広域かつ精密な地図を世界で初めて完成させました。
研究グループは、長野県にある「野辺山45m電波望遠鏡」と南米チリの標高4800mのアタカマ砂漠に設置された直径10mの「アステ望遠鏡」で合計1000時間以上を費やし、M33に分布する星の材料になる「分子ガス」と、分子ガスを作り出す工場の役目を果たす「低温の塵(ちり)」の観測を行いました。分子ガスの観測についてはこれまでのM33銀河のデータと比べると約3倍の解像度を達成し、塵については初めての観測となりました。
銀河の中には、太陽の10万倍もの質量と100光年にも及ぶサイズを持つ「巨大分子雲」と呼ばれる分子ガスと塵の塊があり、星の作られるメカニズムを知る上で重要な構造です。今回の観測によって、満月の2倍以上に広がっている見かけ上非常に大きなM33銀河で、巨大分子雲を一つ一つ見分けることができる精密さで、分子ガスと塵の全貌を明らかにすることができました。私たちの住む天の川銀河系以外の銀河に対して、巨大分子雲を一つ一つ識別できる精密さで、銀河全域にわたる分子ガスと低温の塵の広範な地図を作ることができたのは本研究が初めてです。
このようにして得られた分子ガスと塵の高精度な地図は、銀河の中で、どのように分子ガスが生産され、星に生まれ変わっていくか、という現代天文学の大問題を解明する重要な手掛かりになると考えられます。
詳細な解説はこちらgoをご覧ください。

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